News / Journal
たとり直樹とスタジオ壱景7
6からの続き
モノクロプリント納品の定期的な仕事があったんで、明け方まで暗室作業し、昼前まで寝て午後撮影という日が月に何度かありました。カラーは、入稿用はリバーサルフィルムだったんで現像所任せですが、都市部のような常時E-6現像を回してるプロラボはなく、福井ではフジ系の現像所が午前午後一回ずつ、一日二回でしてくれてました。でもちゃんと増感や切り現像にも対応してくれてて、困ることはありませんでした。東京は市場が大きいから一日中数限りなく回しておられるんであって、一日に何度もE-6現像出しに行く人なんていないんだから、分、秒を競うような案件じゃなければ日に二回でじゅうぶんでした。で、毎日決まった時間に現像が上がるから、同じような時間に同業者が現像所の窓口に行きかうわけで、そこでいろんな地元同業がたと顔見知りになったり、ご挨拶できたりした、小さな業界社交場でもありました。まだ若手だった自分から見たら、おじいさんに近い年齢の方がいたり、地元初の女性商業写真家がいたりと、縦横のつながりができていきましたが、デジタルになってそういう社交場がなくなったことで、いま地元に同業が何人ぐらいいるか、若手はどんな人がいるか知らないとか、つながりができないとか、失ったものの大きさを思い知るのです。続く
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